洪牙利(ハンガリー)備忘録

主にハンガリーでの思ひ出を綴っています

永久帰国🎌

2019年7月4日、ワタクシ、遂に日本への帰国を果たしたであります。

ん?「帰国まで毎日ブログ書くー」とか言ってたくせに、三日坊主に毛が生えた程度じゃないか?
ですよねーw
や、面目ない面目ない。

ところで。
去る6月21日。お別れ会のようなものをしていただきました。そのことだけは、どんなにズボラな私と言えども書き残さなければならない。そんな熱い気持ちで今日は書き始めた次第です。

お別れ会では、花やボールペン、写真立てなどの他に、オリジナルTシャツをいただきました。その図柄をちょっとみてほしい。
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この顔、見る人が見ればすぐ分かるかと思うのですが、私なのです。しかも、悔しいことにそっくりなんです。本人ですらそう思うのだから本当にそうなんです。
「ありがとう、殴っていいですか」気付いたら、私は描いてくれた人にそう言い放っていました。

そして帰国後。
久しぶりに実家を訪れました。とりとめのない話をする中、ふと父に「この絵、誰か分かる?」と先ほどの絵を見せました。この写真では人名にモザイクをかけていますが、中央には娘の名前が入っています。しかも本人も認める激似の絵なんです。

「あー!なんかこれ、最近見たなぁ!」

なんということでしょう。もう少し泳がせます。「え?そうなの?」

「うん、見た見た。クリムトあたりの時代の人が描いたやつ。」

父よ、耄碌したか。

シルヴァーシュヴァーラド🎄

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ワインで有名なハンガリーのエゲルにシルヴァーシュヴァーラドという町がある。今、記事に書くために調べて正式名称を知ったが、それまではシルヴァーシュヴァラッドと呼んでいた...なんてことは貴重な文字数を使ってお伝えするほどのことではない。とにかく、そこへ行ってきたのである。2泊3日で。セゲドから車で4時間ほどの距離だった。

初日: 天気は雨ところにより雷
着いたのが昼頃だったので昼食場所を求めてさまよう。雷がゴロゴロ鳴っていた。異常に雷を怖がる友人に別の友人が「頑張って!」と声をかけるも「既に頑張ってるのに頑張れなんて言わないで!」と怒りを買っていた。レストランを見つけては入ろうとするも、何故かどこも大量の子供達に占領されている。どうしたことか。なんとかレストランに入り昼食をとった。
夕食は宿の庭にあったバーベキューセットで無理やりバーベキューをした。
夜は人狼ゲームを延々やった。
はい、これ全部セゲドでもできるやつ。

2日目: 快晴
森林浴に出かけた。森林鉄道に乗って森の奥を目指す。ものの15分ほどだがこの鉄道がたぶん目玉。鉄道内の窓は全部閉まっていた。取っ手があるからきっと開くはず。各車両で色んな国の人が窓を開けようと試みていた。が、開かないのでみんな諦めて閉まった窓から外を見ている。すると、一緒に行った日本人が「一旦上に引き上げてから手前にずらすと開く」ということを見出だし、見事に窓を開けてみせた。彼は一躍有名人に。みんな嬉しそうに窓を開け始めたが、ちょうど開け終わったくらいで終点に着いてしまった。
冒頭写真の湖を「わぁー」と言いながら見たあと、急勾配の山道をのぼり、洞穴に着く。ちょろっと入るくらいですることがないので、写真を撮る。エモい写真になった。
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鉄道で来た道を歩いて帰る。途中いくつかの滝があったので、それらに即興で名前をつける遊びをしながら歩く。丸太で作られたテーブルと椅子のセットが設置された休憩所にて休む。1人の友人がリュックから1.5Lのペットボトルやらクッキーの箱やら色々取り出して皆にふるまい、皆を驚かせた。彼のあだ名はパズーになった。
夕食は、タコ焼きの鉄板を持ってきた用意のよい大阪出身の友人のおかげでタコパを実施。
夜はワードウルフを延々やった。

最終日: 快晴
帰りの車が15:00に来るため、それまでどこかに行くことになった。土産物屋が立ち並ぶ場所にあるテーブルセットで、パズーがまたリュックから1.5Lのペットボトルやらコップやら人数分以上の手作りホットドッグ(朝作った)を取り出し、お手拭きと共に配ってくれた。何から何まで本当にありがとう。
食べながら、パズーの「不思議な話」に耳を傾けた。彼にはセゲドの町でとにかくよく出くわす人がいるらしい。それが何年も続いているのだそう。最近、記録をつけていると彼は語った。カレンダーか何かに印でもつけているのかと思ったら、彼が見せてくれたのはメモ帳機能で「見た日」と題された下に4日ほど日付が書いてあるものであった。「見た日」。じわる。
帰りの車の中では飽きずに人狼ゲームを延々やった。

なんだかとてつもなく中途半端な日記のような記事になってしまった。。。あうう...

Szeged marathon🏃

マラソン大会に出た。1週間も前の話だが、出たのである。
当初走る予定だった30kmから大きく下方修正され、結局落ち着いたのは8kmという可愛らしい数字。それでも慢性的な運動不足に見舞われている我が肉体にとっては完全なるtortureだった。

開始前。他の出場者と共にスタート地点に向かう。顔が暗すぎて「戦争にでも行くのですか」と30km走者に言われた。
陽気なミュージックが流れ、ラジオ体操のようなものをなんとなく行う。写真はその際の図。緊張感はまるでない。
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マイクごしにハンガリー語で何かまくし立てている。大きな音が鳴った。なんだなんだ、と思っていたらスタートの合図だったようだ。あっという間に最後尾になる。みんな飛ばしちゃって。後で下がってくるくせに。と、たかをくくっていたが、結局抜かしたのは車椅子に乗った人を押して走っているおじいさんとオーバーウェイト気味のおばさんくらいで、最後までほとんど最後尾だった。

そして、熱いドラマが始まる。
私は一緒に参加した他2名の日本人女性と「仲良く8km走りましょうね協定」を結んでいた。言い出しっぺはこの私。心優しい他の2名は私の体力を気遣ってくれ、どんなに私が遅くても一緒に走ると言ってくれた。
スタートから2km地点。きつい。暑い。顔をしかめる私に「大丈夫?歩く?」と声をかけてくれる心優しい友人。顔を歪めたまま首を横に振る私。
3km地点。「しんどい」という声が横から聞こえ、さっき歩くことを提案してくれた彼女が走るのをやめた。えっ?と思ったが、まさかの展開に何故か走り続けてしまった。もう一人の心優しい友人もなんとなく走り続けている。
結局そのまま走り続け、5km地点の給水ポイントでも合流できず、そしてそのままゴールしてしまったのである。

我ながらなんとひどい裏切りであることか。
まるで、試験前に「勉強してなーい、落ちるかもー」と言うやつに「私もー」と同調して一緒に落ちる約束をした場合、落ちるのは「私もー」と言った方のみである、という法則ではないか。

ゴール後、後から来るはずの彼女を「気まずいなぁ」と思いながらゴール付近で待っていたら「お疲れー」という息を切らせた彼女の声が横から聞こえた。本日2回目のえっ?である。どうやら最後の最後でコースを間違え、ゴールを通らずに戻ってきたらしい。みんなで走っていれば間違うことなどなかったものを。
嫌がる彼女を「とりあえずゴールをくぐった方がいいって!」と言って無理やりゴールに押し込んだ。

1時間15分ほどであったが、ひどいドラマだった。あーあ。

遠き日の思い出⑦ 〜別の場所からの移し替え〜

道を歩いていたら、年の頃は70歳くらいの妙齢のお姉さまが前からやってきた。ベレー帽をかぶり、颯爽とキックボードに乗っている。清楚な格好だが足元はなんとやんちゃであることか。というか、ここはキックボードではなく、敢えてローラースルーゴーゴーと呼ぶべきか。
あんな風に歳を重ねたいものだ。

2015年11月

遠き日の思い出⑥ 〜別の場所からの移し替え〜

自転車を買い替えたいという友人に付き添い、自転車屋に行った。友人には色々とこだわりがあるらしく、街乗り用のロードバイクコーナーでフレームがどうのと言いながら物色をしていたが、私は付き添いなのでちょっと離れたママちゃりコーナーでぼんやりしていた。するとその友人がやって来て、ママちゃりの前かごを指差し「ugly basket」といい放った。私はなんだかバツが悪くなり、隣のマウンテンバイクコーナーの1台を適当に指差して「これとかいい感じ。」と取り繕った。すると、その不用意な一言のせいで、私はそのマウンテンバイクを試乗することになってしまった。

自転車屋の前でフラフラと試乗しながら、私はそのマウンテンバイクのクオリティの高さに気付いた。6段切り替えのギアがハンドルの左右に一つずつ付いていて細やかなスピード調節が可能。高さも珍しくぴったりで、サドルに対するお尻の座り具合も申し分がない。しかも新品なのに中古と同じくらいの良心的な値段。ある点を除けば完璧である。そう、ある点を除けば。私はその良心的な値段にものすごく思いあたるふしがあった。色である。もう、救いがたいほど奇抜なのだ。タイヤが既にピンクと黄色の迷彩柄である。何のための迷彩か。友人にどう思うか尋ねると「走ってる時はタイヤの色が分からなくなるから思ったよりまし。」と相変わらずの辛口な意見が返ってきた。

なぜだか分からないがこの2日間、私は友人にそのマウンテンバイクを買うか買わないかの選択を迫られている。

2015年4月

遠き日の思い出⑤ 〜別の場所からの移し替え〜

ハンガリー語で「私の足に」というのを「ラバンバン」という。今日の朝の授業で先生にあてられ、うまく発音できずに「ラバ...ラバン...バン」と言っていると、すかさず隣に座っていた子が「バラバランラ バンバ♪」と「LA BAMBA」を歌い出した。夜になっても陽気なメキシコ音楽が頭から離れてくれない。

2015年2月

遠き日の思い出④ 〜別の場所からの移し替え〜

クラスにいつもニコニコしている素敵なドイツ人の女の子がいる。先日、何か知ってる日本語があるか聞いてみた。「しゅけ○※び。」ん?なんて?「しゅけてぃくび。」…どうしよう。「透け乳首」にしか聞こえない。我が耳を疑ったが、意味を聞いたところ、どうやら本当に透け乳首と言っているらしい。何故その単語なのか。私は今まで生きてきてその単語を1回も使ったことないよ。帰り際、「スケチクビ!」と完璧な発音で言いながら、その女の子が自転車で私を追い越して行った。

2014年2月