洪牙利(ハンガリー)備忘録

主にハンガリーでの思ひ出を綴っています

Szeged marathon🏃

マラソン大会に出た。1週間も前の話だが、出たのである。
当初走る予定だった30kmから大きく下方修正され、結局落ち着いたのは8kmという可愛らしい数字。それでも慢性的な運動不足に見舞われている我が肉体にとっては完全なるtortureだった。

開始前。他の出場者と共にスタート地点に向かう。顔が暗すぎて「戦争にでも行くのですか」と30km走者に言われた。
陽気なミュージックが流れ、ラジオ体操のようなものをなんとなく行う。写真はその際の図。緊張感はまるでない。
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マイクごしにハンガリー語で何かまくし立てている。大きな音が鳴った。なんだなんだ、と思っていたらスタートの合図だったようだ。あっという間に最後尾になる。みんな飛ばしちゃって。後で下がってくるくせに。と、たかをくくっていたが、結局抜かしたのは車椅子に乗った人を押して走っているおじいさんとオーバーウェイト気味のおばさんくらいで、最後までほとんど最後尾だった。

そして、熱いドラマが始まる。
私は一緒に参加した他2名の日本人女性と「仲良く8km走りましょうね協定」を結んでいた。言い出しっぺはこの私。心優しい他の2名は私の体力を気遣ってくれ、どんなに私が遅くても一緒に走ると言ってくれた。
スタートから2km地点。きつい。暑い。顔をしかめる私に「大丈夫?歩く?」と声をかけてくれる心優しい友人。顔を歪めたまま首を横に振る私。
3km地点。「しんどい」という声が横から聞こえ、さっき歩くことを提案してくれた彼女が走るのをやめた。えっ?と思ったが、まさかの展開に何故か走り続けてしまった。もう一人の心優しい友人もなんとなく走り続けている。
結局そのまま走り続け、5km地点の給水ポイントでも合流できず、そしてそのままゴールしてしまったのである。

我ながらなんとひどい裏切りであることか。
まるで、試験前に「勉強してなーい、落ちるかもー」と言うやつに「私もー」と同調して一緒に落ちる約束をした場合、落ちるのは「私もー」と言った方のみである、という法則ではないか。

ゴール後、後から来るはずの彼女を「気まずいなぁ」と思いながらゴール付近で待っていたら「お疲れー」という息を切らせた彼女の声が横から聞こえた。本日2回目のえっ?である。どうやら最後の最後でコースを間違え、ゴールを通らずに戻ってきたらしい。みんなで走っていれば間違うことなどなかったものを。
嫌がる彼女を「とりあえずゴールをくぐった方がいいって!」と言って無理やりゴールに押し込んだ。

1時間15分ほどであったが、ひどいドラマだった。あーあ。